2025.09.18 更新 カテゴリ:BLOG
川俣の夏を照らす、つながりの灯り
祭りのある町には、人が集まり、笑顔が集まる。
川俣町の夏の風物詩『からりこフェスタ2025』は、そんな一日でした。
移住してきた人も、ずっと前から住んでいる人も、自然と同じ輪の中にいる。
不思議と、みんなで並んで笑ってる。川俣って、そういう町なんだなって思います。
快晴の空の下、商店街に人・人・人
昨年は雨で大変だったけれど、今年は空が青い。もうそれだけで気分がちがう。
商店街にどんどん人が流れ込んで、歩くたびに「わ、混んでる!」って声が出るくらい。
子どもたちが走り回って、大人も笑って。祭りはやっぱり晴れが似合う。
力強い太鼓と華やかな舞で幕開け
オープニングは山木屋太鼓。
腹の底まで響く音に、一瞬で心がざわっとしました。
「川俣の夏は、この太鼓から始まる」って、ほんとうにそう。

「腹の底まで響く力強い音。川俣の夏はこの太鼓から始まります」
そのあとに登場したコンフルエンシアの舞は、子どもたちが主役。
小さな体に大きな衣装がよく似合っていて、笑顔で踊る姿にみんな拍手。
さらに福島もも娘とのコラボまであって、ちょっとしたサプライズ。

華やかな衣装で舞う子どもたち。かわいらしさと未来の可能性が重なります
そして、コスキンフェスティバル。
川俣に根づいている南米のリズムが商店街いっぱいに広がって、
「ここはどこだろう?」と一瞬思うくらい。
灯ろう光のページェント
夕方になると、商店街の真ん中に灯ろうがともる。
川俣小・山木屋小・こども園の子どもたちが描いた絵が、大きな灯籠になって並んでいました。
一つひとつ見ていると、思わず立ち止まってしまう。
「こんなに多彩な子がいるんだな」って、未来への期待で胸がいっぱいになる光でした。

子どもたちが描いた絵が優しい光となり、商店街を彩ります。未来への灯火
輪になって踊る、川俣の盆踊り
夜がくると、太鼓のリズムに合わせて人が集まってくる。
仮装した人、浴衣姿の人、子どもも大人も。気がつくと、みんなで輪になって踊っていました。
見ているだけのつもりが、つい体が動いて、足が輪の中に入っていく。
盆踊りって、そういう魔力がありますね。

派手な仮装も混じりながら、老若男女が輪になって踊る。
大行列の屋台と子どもたちの笑顔
屋台はどこもぎゅうぎゅう。
くじ引きに並ぶ子どもたちの列は、とにかく長い!
川俣シャモも、定番のかき氷も、目移りしっぱなし。
「全部食べたいけど、胃袋はひとつなんだよなあ…」
結局フライドポテトだけで終わった人もいたりして。

どの屋台も長蛇の列!笑顔で食べて遊んで、胃袋ひとつでは足りません
夜空を彩ったフィナーレの花火
そして最後は花火。
ドーンと打ち上がるたびに「わあっ!」って声があがる。
派手さよりも、町を包むような大きさ。温かい光が夜空に広がりました。

町を包み込むように夜空に咲いた花火。歓声が響き渡る川俣の夏のクライマックス
祭りのある町に暮らすということ
からりこフェスタは、ただのお祭りじゃない。
町の人が集まり、顔を合わせて「久しぶり!」と声をかけ合う。
子どもたちがのびのびと舞台に立って、未来を見せてくれる。
にぎやかな笑い声とやさしい灯りに包まれた夜、
「ここに暮らすのっていいな」と思える時間が、確かにありました。
文章・写真:鈴木亮平(川俣町在住・移住者フォトグラファー)