川俣に流れる、やさしい“めぐり”の時間。

2025.11.21 更新 カテゴリ:BLOG

東洋と西洋の知恵を繋ぐサロン「美珠(みじゅ)」─ 仲間 緑さんの移住物語

 

 

東京・墨田区で生まれ育った仲間緑(なかま・みどり)さんが、福島県川俣町に移り住んだのは2023年の冬。
夫婦で「これからは自分たちの時間を大切にしよう」と話し合ったのが、移住を考える最初のきっかけでした。

「都会では仕事に追われる毎日で、自分の身体の声を聞く余裕もなかったんです。川俣を訪れたときに、人の温かさと、ゆっくり流れる時間の中で“自分らしく生きられそうだな”と感じました。」

そう語る緑さん。ゆっくりと息を整えるように始まった川俣での暮らし。

その延長線上に、「美珠」というサロンが生まれました。

 

“自分の内側を整える場所”をつくりたい

 

 

緑さんがオープンしたのは、心と体のめぐりを整えるサロン「美珠(みじゅ)」。
カッピング(吸い玉)、耳ツボマッサージ、フェイシャルといった施術を通して、心身のバランスを整えます。

「“美珠”という名前には、“人の中にある美しい光が珠のように輝きますように”という願いを込めています。」

その根底には、自身の病気の経験があります。
46歳のとき、子宮がんによる手術を受け、心身ともに大きな転機を迎えました。
その回復期に出会ったのが、漢方と東洋医学の世界でした。

「東洋医学は、“身体全体の調和”を見てくれる。症状を抑えるのではなく、根本から整える考え方にすごく救われました。」

その後、老舗の漢方薬局に就職。
50歳で登録販売者の資格を取得し、2024年6月に独立。
東洋と西洋の両面からアプローチする施術を行うようになりました。

 

東京で学び、川俣で花ひらいた

 

もともと健康や美容に関心が強く、20代のころから使い続けている化粧品ブランドの代理店活動も行っています。
「30年経っても中身が変わらない」その確かさに惚れ込み、
紫外線やPM2.5、LEDライトなどの外的刺激から肌を守る大切さを伝え続けています。

 

 

また、サロンでは漢方の考えを取り入れたオリジナルのお茶やおやつを販売。
「体を整えながら、心をほどく時間を過ごしてもらいたい」との思いが込められています。

「この町は、人が優しくて、ゆったりとした時間が流れています。
そんな環境の中で、“人と心がめぐる場所”をつくりたいと思いました。」

 

人が集い、笑顔がめぐる場所へ

川俣に暮らして一年。
これから地元の方も気軽に立ち寄れるサロンとして、少しずつ町に馴染み始めることでしょう。
今後は、お茶を囲みながら心と体を整える講座やワークショップも計画中だそう。

10年後の理想を尋ねると、こんな言葉が返ってきました。

「“今日は何?”って、人がわちゃわちゃ集まってくるような場所にしたい。
予定帳がいつもいっぱいで、誰かと笑っていられたら、それが幸せですね。」

 

新しい風が吹く町に

仲間さんのサロン「美珠」は、
東洋医学の知恵とやさしさ、そして川俣の穏やかな空気が溶け合う場所。
“内側から整える”という考え方は、忙しさの中で見失いがちな「自分を大切にする時間」をそっと思い出させてくれます。

今日も静かな町の片隅で、心と身体の“めぐり”が生まれています。

 

 

サロン美珠
メニュー:カッピング(吸い玉)/耳ツボマッサージ/フェイシャル
コンセプト:東洋哲学の「五臓六腑」の考えから、身体と心の不調に寄り添うケアを。
代表:仲間 緑(なかま・みどり)
Instagram:@salon_miju

文章・写真:鈴木亮平(川俣町在住・移住者フォトグラファー)

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