2025.08.26 更新 カテゴリ:BLOG
──盆踊り2025レポート
ことしも、福田に夏がやってきました。
夕暮れの空の下に、笑い声と太鼓の音が重なっていく―
再開から2年目の盆踊りは、去年よりもすこし輪が大きくなって、
「また来年も」と思える夏の景色が、ちゃんとここにありました。
太鼓の音が、あの空気を運んでくる

太鼓の音が響くと、ひとり、またひとりと人が集まってくる。福田の盆踊りは、そんな風にはじまります。
夕方、どこからか聞こえてきたのは、上東西太鼓保存会のみなさんのお囃子。 ドンドコと響くその音に誘われるように、やぐらのまわりに、ぽつりぽつりと人が集ま り、いつの間にか、輪のような人のかたまりができていました。
音が空気を変えていくのを、肌で感じました。
お祭りグルメに、迷うしあわせ

体育振興会のみなさんによる焼きそば
焼きそば、焼き鳥、チョコバナナ、メンチカツにポテト…。
たぐりあめやソースせんべい、ロングマシュマロなど、バラエティも豊か。 福田地区だけでなく、町内外からもさまざまなお店が集まり、まるで“ちいさな屋台村”の よう。
食べたいものが多すぎて、うれしい悩みが尽きませんでした。
夢中になれる、子ども縁日

真剣な目、うれしそうな声。この夜の主役は、やっぱり子どもたち。
ヨーヨー釣りに、射的、輪投げ、かたぬき、メダカすくい――
手作り感のある縁日コーナーには、懐かしさとあたたかさがいっぱい。 お小遣いを握りしめて、目をきらきらさせながら駆けまわる姿に、大人たちも思わずにっ こり。
「がんばれ~!」「もうちょっと右だよ」
そんな声をかける地域のお父さんやお母さんもいて、
遊ぶ子どもたちを見守るまなざしが、なんともやさしい。
福田の夏は、こうやって、ちゃんと次の世代に引き継がれているんだなあ…と、感じる風 景でした。
やぐらの中心で、まちが踊る

はじめての太鼓。緊張と、うれしさと、ちょっとの得意げな顔。
やぐらの上で鳴らす音が、夏の空に響いていました。
子どもたちが交代で太鼓を叩かせてもらう姿もありました。
バチをにぎる手はちょっぴりぎこちなくて、それがまた愛おしい。
でも、一打一打が、まっすぐに響いてきて。
「また来年もね」なんて言葉が自然と出るような、あたたかな時間でした。
みんなで輪になる、やぐらのまわりで

子どもも、お年寄りも、ふるさとの空気を吸いに帰ってきた人も。
気づけば、みんなでひとつの輪になっていました。
太鼓の音に合わせて、やぐらのまわりを
子どもも、大人も、おばあちゃんも、楽しそうにくるくる。
踊りを完璧に覚えていなくたって、ぜんぜん大丈夫。
見よう見まねで、気がつけば自然と足が動いてる。
途中から飛び入りで参加する人もいれば、
外から眺めていた人が、ふと輪の中へ入ってくることも。
「誰でも入れる」っていう空気が、とても心地よかった。
福田のやぐらは、そんなふうにひとを迎えてくれていました。
誰かの「やろうよ」から、始まっている

まちを動かすのは、案外ふつうの「やってみよう」だったりする。
この盆踊りの中心には、「福田エン会」という若手グループの存在が。 準備から当日の運営まで、自分たちの手で動かしてくれています。
“縁”や“宴”の「エン」。名前どおり、人と人がゆるやかにつながる場を育ててくれていま す。
抽選会と花火で、しっかり締め

歓声と拍手と、ちょっぴりのため息。どれも、いい思い出になる。
抽選会では、旅行券やタブレット、お米などが当たって、どよめきと拍手。 「うわ、当たった!」といううれしい声が、夏の夜空に響いていました。
そして最後に打ち上がったのは、いくつもの花火。
「ありがとう」の気持ちや、「また会おうね」の願い、
会えなかった誰かへの想いも、きっと空にのぼっていきました。
また来年、やぐらの下で。

お祭りのあとは、いつもの福田に戻る。でも、たしかに何かが残ってる。
お祭りって、始まって終わるけど、
そのあいだに生まれる会話や再会は、きっと暮らしの中に残っていく。 また来年、またこの輪の中で会えますように。
文章・写真:鈴木亮平(川俣町在住・移住者フォトグラファー)