2025.02.05 更新 カテゴリ:BLOG

東京駅から新幹線とバスで2時間ちょっとの場所にある伊達郡川俣町。数多くの里山があり、自然豊かな川俣での暮らしは、子どもたちにとっても大人にとっても、心身の成長と癒しをもたらします。川俣町の温かいコミュニティは、これまでとは異なる新しい絆を育み、日々の生活に彩りを加えます。季節の変化を肌で感じながら過ごす日常は格別のものです。「ちょうどいい田舎暮らし」を送るには絶好のロケーションです。
今回は、2024年11月30日、12月1日に開催された2024年度第2回就農体験ツアーの様子をお伝えします。
1日目:地域とつながる
初日は、福島駅からバスで川俣町へ移動し、地元小綱木地区の「喜楽会」の皆さんが整備した「天恵の森」を見学。ここは、長滝川渓谷沿いに涌き出る名水「天恵泉」の周辺に、「天恵の広場」、「天恵の小径~展望台」の整備、現在は「天恵の四阿(あずまや)」作りの真最中で、もうすぐ完成するとのこと。 喜楽会の清野さんから、広大な森の中で自然保護と地域づくりが一体となった取り組みのお話を聞き、自然の恵みを感じる時間となりました。

天恵の森を見学
その後、峠の森自然公園内の体験施設で、川俣町そば研究会の渋谷さん、本田さんの指導のもと、蕎麦打ち体験です。 初めての蕎麦打ちを楽しみながらも、皆さん真剣な表情で取り組み、出来上がった打ちたての蕎麦の味に感激。ゆっくりと昼食を楽しみながら、和やかな雰囲気が広がりました。

初めての蕎麦打ち、真剣です!

細く、細く、、

自分たちで作った蕎麦は絶品でした!
午後は、空き家の見学。
今回は、町の中心部に近い空き家を地元の不動産・工務店の方の案内で、空き家改修の参考例なども紹介していただきました。空き家の購入の際に使える改修支援金制度等も説明し、参加者からも数多くの質問が寄せられました。空き家を「地域の資源」と捉え、その価値について、実際に見て、感じてもらえる機会になれたらと思います。

空き家見学
夜は「おじまふるさと交流館」に宿泊です。 夕飯(懇親会)の前は、皆で焚き火の時間。柔らかな炎を眺めながら、火の温もりを感じて、ゆったりした時間を過ごしました。
懇親会には、今年、川俣に移住された先輩移住者のご夫婦や、地域おこし協力隊のナスタッシャ隊員を囲んだ懇談会を実施。移住の決め手や、川俣での実際の暮らしについて、ざっくばらんに語り合うことができ、参加者同士も交流も深めてもらえたのかなと思いました。

先輩移住者と食事会
2日目:本格的で実践的な就農体験
2日目は、山木屋地区にある「smile farm」での本格的な就農体験です。
今回は、現在使用していないビニールハウスを整備、土を耕し、野菜の種まきまで行うという、かなり本格的で実践的な農業体験を谷口社長の熱心な指導のもと行っていただきました。

谷口社長からやり方を教わる参加者
まずは、ハウス内外の雑草とりからスタート。これが結構大変な作業でした。その後、トラクターの動かし方を学んだ後、いよいよ参加者がトラクターに乗りこみ、土を耕しました。

ハウス周りを草刈り
初めて乗るトラクターに、最初は戸惑いながらも、次第にコツを掴み、まっすぐに運転でき、しっかりと土を耕せるようになりました。

トラクターを体験!
畝づくりも行い、徐々に畑の姿に。今回は、ほうれん草、ラディッシュ等の種まきを行いました。天候次第では、第3回就農体験ツアーの際には、収穫ができるようです。

before

after 種まき中
午後は、谷口社長による座学講習です。
講習では、分かりやすい事例として、1棟のビニールハウスで、ほうれん草を栽培した場合の収穫量の計算、それを販売した際の売上計算、売上額から、農地一坪当たりの単価(坪単価)はどの程度になるのかといった計算を学びました。 そこから、坪単価をどうやって上げていくか、といったことを参加者の方に考えてもらい、ワークショップ形式で意見交換を行いました。

講習を受ける参加者
座学講習の後は、アンスリウムのフラワーブーケット作りで、思い思いアレンジメントを楽しんでいただきました。

アンスリウムのフラワーアレンジメント

思い思いにアレンジしていきます
最後に農業体験・講習の振り返り。 参加者からは、「トラクターに乗れて最高でした、農家の気分が味わえました」、「土に触れることの喜びや楽しさを実感できました」、「農業に何らかの形で携わっていきたい」といった感想をいただき、2日間の就農体験ツアーを終了しました。
ツアーを終えて
今回のツアーでは、より実践的な農業体験と講習により、農業の楽しさや、農業へチャレンジ意欲の向上、また、天恵の森づくりなど、地域とのつながりを深く体感でき、参加者同士や地元の方々との交流を通じて、新たな視点を得られる機会をもっていただけたのかなと思いました。
参加者の皆さんからは、 「自然と人の温かさを感じる2日間だった」 「農業や移住への興味がますます湧いた」 「具体的な一歩を考えるきっかけになった」 といった感想をいただきました。
川俣町の豊かな自然と温かい人々に支えられたこのツアーが、皆さん移住を考える次の一歩につながることを願っています。今後も同様のイベントを川俣町では企画していく予定ですので、ぜひご参加ください!

天恵の森から